鈴木愛唯 (崇実大学)

私は6月19日から大学の夏休みの間、アコピアにてインターンシップを行った。インターンシップを行うにあたった経緯は、日本ではなく韓国で行う仕事に興味があったのと、わたし自身韓国留学前には様々なサイトやホームページ、ブログから情報収集をしたり、実際に留学サービスなどを利用したことがあったため、自分が提供・発信する側となって日韓交流の橋渡しの1人として活動したかったからだ。

 私の主な業務は、韓国での生活や大学情報をブログ、SNSを通して発信することだ。ブログは個人的なものではないため、誰かの役に立つ情報や目に留まる内容を発信しないといけない。今現在韓国に関する情報は多すぎるくらいありふれているが、自分だけが発信できるものはなにか、考えた。私は韓国の大学に新入生として入学したのではなく、編入生として留学を始め、韓国で生活している。メジャーではないところを活かし、編入生ならではの内容を発信しようと思い、編入後の大学単位認定について、新入学とは違うスケジュールで動く学校生活についてもブログに掲載した。また、韓国語のみで発信されている韓国の行事などの情報を自分で収集し、翻訳してまとめ、同じ学生だけではなく留学以外の目的で韓国へ来ようとしている方にも見てもらえる内容を考えた。意識したことは、私が普段気にしていなかった部分も、これから韓国に来る人にとっては知らないことかもしれないため、私が韓国に来る前に情報収集をしていた時のことを思い出して、見ている人の側に立って考えたことだ。自分が経験したことを、詳しくかつ分かりやすくブログにかき、内容量も多くなるようにした。こだわりとして、ブログの最後の行には私が韓国で撮った景色や食べ物の写真を載せるなどし、オリジナリティを出した。インスタグラムでは、今までの投稿や他のカードニュースなどを参考にし、ブログの内容の重要な部分をまとめ、分かりやすいデザインで画像を制作した。そして、ツイッターへも共有しブログを更新したことを載せるという作業を毎回行った。また、アコピアで行われる留学パッケージやプログラムの広報なども行い、人を集めることの大変さや、定期的な発信は努力が必要だということを実感した。

ブログ・SNS業務の他に、YouTubeやキャンプの同行にも携わった。YouTubeでは、企画構成、撮影、編集まですべてインターンが行い毎週木曜日に動画を一本アップロードする。その中で私は、YouTube業務担当のインターンを筆頭に、ブイログ撮影や街頭インタビューに同行した。室内とは違い、周囲にも気を配りながらの撮影はなかなかの新鮮さがあった。特に、街頭インタビューでは街行く人に声をかけ、動画の趣旨を説明し、実際にインタビューに応じてもらうというものは考えていたよりも難しいものだった。これらのYouTube撮影を通して、本格的な機器を扱った撮影や編集の現場も目の当たりにし、一つの動画を作る過程や大変さを学んだ。また、アイドルの練習生になるために日々努力している人たちがいることを知らなかった私にとって、撮影を通したアイドル練習生養成コースに通う学生との交流は、とても刺激となった。

 

キャンプでは、この夏3つのオーディションキャンプがあり、それぞれ引率者として同行した。目的地に案内するだけではなく、参加者のキャンプ中の交通カードチャージや、オリエンテーション、食事の予約確認、レッスン会場の先生とやり取りなども行った。また、換金所の案内や旅行用カードの作成方法など参加者の要望にも応えた。最初は、数十人の学生たちを人が多い韓国ソウルでうまく引率できるのか不安があったが、毎回違う引率内容ながらも徐々に慣れていった。混雑時での地下鉄の乗り降りが難しい時はグループに分けて先導したり、オーディションがスムーズにいくよう順番通りに集めたりと、些細な場面でも、他のインターンと連携を図ることで円滑に進めることができた。 また、キャンプ参加者には韓国が初めてという方も多いため、聞かれたことにはきちんと答える、言葉遣いや笑顔など基本的なマナーを守り、不安を与えないような立ち振る舞いを心掛けた。キャンプ中、予定とは違った場面に遭遇すこともあったが、臨機応変に対応したり、効率的な動きを考えながら行動することができ、状況把握や周りの人との連携の重要さを学んだ。

業務の他にも、職場の方々と距離が近い環境であること、海外インターンとの交流や同じ日本人インターンと親睦を深めたり、分からないことや相談事をすぐにできる関係が作れたこともとても良かった。特に、入社した当初には社長が海外インターンの方々と卓球をする場を設けてくださり、英語が話せない私ながらも、コミュニケーションを取りながら馴染めたことが印象に残っている。また、韓国へ関心を持つ人々と実際に関わることで、自分とは違う韓国に対する興味・関心の分野だったり、自分が知らなかった世界を知ることができ、夢に向かって頑張っている姿を見て励まされた。普段の大学生活では関わることのなかった方々と交流したこと、グローバルな環境で働けたことはとても良い経験となった。また、ブログ業務やキャンプ引率では共通して、自分の考えだけではなく受け取る側のこともよく考えて行動することの重要さを実感した。そして、今までの業務を通して、情報収集能力や問題を解決しようとする積極性を身に付けることができた。さらに、日本ではなく韓国勤務だからこそ、韓国の方とのやり取りが必要な場面もあったため、キャンプ引率では参加者の代わりに韓国語で要件を伝える時や、海外インターンのYouTube撮影の韓国語の聞き取りを手伝うこともあり、自身の韓国語を活かすこともできた。今回のアコピアインターンで経験したことは、今後の将来・就活に対するマインドや挑戦することへの自信にも繋がるだろう。