
私は2025年8月9日から大学の夏休み期間を利用して、インターンシップを行った。
私は2024年度に大学を休学し、大邱の語学堂に留学していた経験がある。
韓国語を集中的に学んだことで、現地で自分の力を試してみたいという思いが強くなり、留学の延長線として「現地で働く」ことに挑戦したいと考えるようになり、今回インターンシップに参加した。
もともと韓国アイドルが好きで韓国語学習を始めたが、学びを進めるうちに文化や歴史、そして社会の仕組みそのものに興味が広がり、実際に働く場を通して韓国を深く理解したいという気持ちが強くなっていた。
インターンシップでの主な業務は、ブログ記事の作成やSNSの運営、そしてキャンプの運営サポートであった。
特に私が参加した期間には、二週連続で異なるキャンプが開催され、非常に多忙かつ充実した日々を過ごした。
一つは外国人を対象とした国際色豊かなキャンプ、もう一つは日本の高校生を対象とした教育的色合いの強いキャンプである。
異なる性質を持つ二つのキャンプを連続で経験できたことは、自分にとって大きな学びとなった。
まず、外国人を対象としたキャンプでは、多言語を駆使する場面が多くあった。
韓国語、英語、日本語を状況に応じて使い分けながら、参加者へのオリエンテーションを行ったり、ダンススタジオへ同行したりした。
普段の大学生活では経験できない国際的な環境に身を置くことで、自分の語学力の限界を痛感する一方、伝えたいことを工夫して表現する力が身についた。
ときには自分の英語が通じず、身振り手振りで補ったこともあったが、その過程で「完璧な言葉」ではなく「相手に伝える姿勢」の大切さを学ぶことができた。
文化や背景の異なる人々と協力することの難しさと面白さを体感できた。
日本の高校生を対象としたキャンプでは、私がメインとして動くことが多くあった。オリエンテーションから観光地や学校への引率、最後のお見送りに至るまで、全体の進行をリードする立場を任された。
特に大切だったのは「高校生の立場に立って考えること」である。
初めて海外に来た学生も多く、不安を抱えている様子が見られたため、安心できるような情報提供や声かけを心がけた。
移動の際には「次に何があるのか」を必ず伝えるようにし、予想外の事態が起こっても柔軟に対応できるよう準備した。
今回のインターンで強く印象に残っているのは、常に「チーム全体を見渡す」意識の重要性である。キャンプ業務は私一人ではなく、他の日本人・韓国人インターンと協力して行うものであった。
だからこそ、自分の仕事だけに集中するのではなく、「今この瞬間、他の人がどこで何をしているのか」「自分がサポートできる部分はないか」を常に考えながら行動する必要があった。予定外のトラブルが発生したときも、一人で抱え込まずに他のインターンやスタッフと情報共有し、最善の解決策を模索した。
このように臨機応変に動く経験を重ねたことは、社会人として働く際に必須のスキルを実践的に学ぶ機会になった。
二つのキャンプ中には、K-POPのオーディションが二度開催された。
私は芸能界についてほとんど知識がなく、最初は「どのように行われるのだろう」と純粋な興味を持って見守っていた。
しかし実際のオーディションは、想像以上に厳しく、参加者の緊張感や必死さが伝わってきた。
限られた時間の中で自分の魅力を最大限に表現しなければならない世界の厳しさを実感し、同時にそこで輝こうと努力している中高生の姿に深く感銘を受けた。
自分の夢を追い求める真剣な姿勢を目の当たりにして、「自分も社会人として夢や目標に向かって努力を続けたい」と強く感じるようになった。

ソウルに長期滞在することで、旅行では見えない韓国の姿を知ることができたのも大きな収穫である。日
常生活を送る中で、街の雰囲気や人々の生活習慣、地域ごとの文化の違いを肌で感じることができた。
食事の場面では、韓国ならではの食文化やマナーを学び、公共交通機関を使う中で都市の利便性や効率の良さに驚かされた。
こうした経験は単なる観光では得られないものであり、「現地で暮らす」ことの大切さを改めて感じた。
大学4年生の私は、来年度から社会人として働き始める。
今回のインターンを通して、アルバイトとは異なる責任の重さや、フルタイムで働くことの厳しさを知ることができた。
自分一人のミスが全体に影響する場面もあり、常に緊張感を持って取り組む必要があった。
その一方で、責任を果たしたときの達成感や、参加者や同僚から感謝の言葉をもらえたときの喜びは大きく、仕事のやりがいを強く実感することができた。
今回のインターンを通じて得た最大の学びは、「次の動きを見越して行動することの大切さ」である。
キャンプ運営でも事務作業でも、目の前の仕事をこなすだけでは不十分で、その先を予測して準備しておくことが成功につながるのだと痛感した。
また、異なる立場や文化の人々と協力することで、多角的に物事を考える力も身についた。
韓国語を活かすだけでなく、大学で学んだ知識や経験を総合的に活かすことができた今回のインターンは、私にとって大きな自信となり、社会人としての第一歩を踏み出す原動力となった。
この経験を糧に、今後も常に学び続け、成長し続ける人間でありたい。
そして、韓国で学んだことや出会った人々との経験を胸に、国際的な視点を持ちながら社会に貢献していきたいと強く思っている。

