INTERNSHIP · PARTICIPANT STORY

前田花凛のインターン報告

参加当時の経験と学びを原文で紹介します。

アジア希望キャンプ機構での職業体験を通して                              
                                     前田花凛(2026年9月25日)

今回、アジア希望キャンプ機構(ACOPIA)で職業体験をさせていただき、実際の業務に携わる中で、仕事に対 する考え方や働き方について多くのことを学んだ。これまで私は、KPOPやエンター テイメント業界への興味は持っていたものの、実際にその業界の仕事がどのように行 われているかを、自分自身がはたらく側として経験する機会はなかった。今回の職業 体験では、SNSを活用した集客について考える業務や、練習生オーディション撮影、 施設の清掃など、さまざまな仕事を経験した。

・職業体験で行ったこと  
職業体験では、主にSNSを活用した集客について考える業務を行った。ACOPIAの サービスをより多くの人に知ってもらい、実際の参加につなげるためには、どのよう な情報をどのような方法で宣伝するべきなのかについて考えた。また、ACOPIAだけ が持っている良さを把握していき、どのようにSNS上で伝えていくべきなのかについ て検討した。  
この業務を通して、SNS運用は単に写真や情報を投稿する仕事ではなく、「誰に」 「何を」「どのように」伝えるのかを考え、その先にある集客という目的をまで意識 する必要があることを学んだ。特に、利用する側がどのような情報を求めているかを 考えることが重要であり、企業側が伝えたい情報だけを発信しても必ずしも利用者の 興味関心にはつながらないということに気づいた。自分が情報を求めている側だった らどんな情報が欲しいかを考え、最後にACOPIAのサービスを紹介するという方法を とった。  
また、練習生のオーディション撮影にも参加した。普段はKPOPをファンとして見 ることが多いが、実際にアイドルを目指してオーディションを受ける人たちを目の前 で見ることで、KPOP業界をこれまでとは違った視点から見ることができた。さらに、施設の清掃など華やかな仕事以外の業務も行った。

・日本と韓国の仕事に対する考え方の違い  
今回の職業体験を通じて私が身をもって感じたことは、日本と韓国における「ス ピード感」の違いである。日本では、仕事をする際に丁寧さや正確さが特に重視される場面が多いように感じ る。もちろん韓国でも丁寧さや正確さは重要であるが、今回の体験では、それと同時 に「まず行動すること」や「素早く対応すること」が重要であると感じた。仕事を進 める中で、時間をかけて完璧なものを作ることだけでなく、状況に応じて素早く動 き、必要に応じて修正していくという考え方があることを知った。  
この違いを経験したことで、私が自然に日本の行動様式が身についていることに気 づくことができ、国によって仕事に対する向き合い方や、求められる対応などが違う ことに気づくことができた。日本では丁寧さや正確さが評価される場面が多い一方 で、韓国ではスピード感や柔軟な対応が重要になる場面がある。それぞれの文化や環 境に適した働き方が存在するのであり、異文化の中に入ったときには、自分がこれま で当たり前だと思っていた価値観だけを基準に相手を判断するのではなく、「なぜこ のような考え方をするのか」を理解しようとする姿勢が必要なのだと思った。  
私はこれまで、異文化理解という言葉を大学で学ぶことはあっても、それを仕事の 現場で実感する機会は少なかった。しかし今回、実際に韓国の職場で働いたことで、 異文化理解とは単に相手の文化を知識として知ることではなく、その文化の中で実際 に行動し、自分自身の価値観との違いを経験することなのだと感じた。

・企業の一員として働いてみて  
もう一つ大きな学びとなったのが、「一つの企業に所属する一員として、どのよう に行動するべきなのか」ということである。これまでのアルバイトや大学生活では、 自分自身の行動が周囲に与える影響について考えることはあっても、企業の一員とし て行動することに対する責任を強く意識する機会はあまりなかった。しかし今回の職 場体験では、自分の行動や発言が、自分一人だけのものではなく、企業の一員として 受け取られる可能性があるということを学んだ。
特に、企業にはさまざまな人との利 害関係があり、その中で仕事をする以上、自分の好き嫌いやその場の感情だけで判断 するのではなく、企業の立場や相手との関係性を考えながら責任を持って行動する必 要があると感じた。この経験は、私にとって「学生」から「社会人」へ意識を切り替 えるきっかけにもなった。私はまだ大学生であり、社会人として働いた経験はない。 しかし今回、実際の職場で責任を持って仕事をすることで、仕事とは単に与えられた 作業をこなすことではなく、自分の行動に責任を持ち、組織の一員として考えて行動 することなのだと実感した。

・ここまでを通して  
ACOPIAで働く中では、掃除のような華やかではない仕事も当然あり、体力的に疲 れることもあった。しかし、それも職場を維持するために必要な仕事であり、実際に 働くということのリアルな部分を経験できたことは大きな学びだった。一方で、SNS 運用については、自分自身で「集客のためにはどうすればよいのか」を考えながら比 較的自由に取り組むことができた。そのように、自分で考えて行動できる裁量がある ことには大きな魅力を感じた。指示されたことだけを行うのではなく、自分で課題を 見つけ、より良い方法を考えて提案することの面白さを知ることができた。  
今回の職場体験を通して、私は仕事において「正解を知っていること」だけではな く、置かれている文化や環境を理解し、その中で自分がどのように行動するかを考え ることが重要だと学んだ。特に韓国のような異文化の環境で働くのであれば、日本で 身につけた価値観をそのまま持ち込むのではなく、相手の考え方を理解しながら、自 分自身も柔軟に変化していく必要がある。 また、今回の経験は、これから就職活動を進めていくうえでも大きな意味を持つもの になった。実際の仕事を経験したことで、自分がどのような環境で働きたいのか、ど のような仕事にやりがいを感じるのかを考えるきっかけになった。特に、自分で考 え、裁量を持って仕事をすることに楽しさを感じたことは、今後の企業選びにおいて も大切にしたい。

今回の職場体験を単なる「韓国で働いた経験」で終わらせるのではなく、これから の自分の行動や進路に生かしていきたい。異文化の中では、自分の常識を相手に押し 付けるのではなく、まず理解すること。そして、一つの組織の一員として責任を持 ち、自分で考えて行動すること。この二つを、今回ACOPIAで学んだ大きな財産とし て、今後の大学生活や就職活動、そして将来の仕事につなげていきたい。

・学んだこと
今回の韓国インターンシップを通して、私は仕事の進め方だけでなく、人として成長することや、自分とは異なる価値観を持つ人と関わることについて、多くのことを学んだ。

一つ目は、「大人になるということ」についてである。
これまで私は、大人になることを、年齢を重ねたり、経験を積んだりすることで自然になっていくものだと考えていた。しかし、今回のインターンシップを通して、大人になるということは、自分の気持ちや準備が整うのを待つだけではなく、ときには自分の意思だけでは決められない状況の中でも、無理をしながら自分の役割を果たさなければならないこともあるのだと感じた。

慣れない海外の環境で生活し、仕事をする中では、戸惑うこと感じることが多くあった。それでも、その状況から逃げるのではなく、自分がどう行動するべきなのかを考える必要があった。

その経験から、責任を持つということは、何でも我慢することではなく、自分の気持ちを持ちながらも、置かれている状況を受け止め、その中で自分にできることを考えることなのだと学んだ。自分の意見を持つことと、周囲や組織のことを考えることの両方が必要なのだと感じた。

二つ目は、異なる文化や価値観に触れるとき、「自分の文化が正しい」と思い込まないことの大切さである。

日本で生活していると、日本で当たり前だと思っている考え方や行動を基準にして物事を考えてしまうことがある。しかし、韓国で実際に生活し、仕事をする中で、自分にとっての「当たり前」が相手にとっても当たり前とは限らないことを実感した。

例えば、仕事の進め方一つをとっても、私がこれまで経験してきた環境では丁寧さや正確さを重視する場面が多かった一方で、今回の職場では、状況に応じて素早く対応することが求められる場面が多かった。

最初は、自分が慣れている方法との違いに戸惑うこともあった。しかし、経験を重ねるうちに、「どちらが正しいのか」と考えるのではなく、「自分とは違う方法がある」と捉えることが大切なのだと学んだ。

文化の違いは、正しいか間違っているかで判断するものではなく、それぞれの環境や背景の中で生まれた「別の方法」として理解することが大切なのだと思う。この考え方は、韓国だけではなく、これからさまざまな人と関わっていく上でも大切にしたい。

三つ目は、異なる価値観を持つ人と関わるためには、相手を理解しようとする姿勢と、自分の考えを伝えることの両方が必要だということである。今回のインターンシップでは、年齢や国籍、これまでの経験が異なる人たちと関わる機会があった。その中で、相手の考えを尊重することはもちろん、自分の中に生まれた疑問や意見をそのままにせず、必要なときには言葉にして伝えることも大切だと感じた。

海外で働くためには、語学力だけが必要なのではない。相手の考え方を知ろうとすること、自分の常識を一度横に置いて考えること、そして分からないことを分からないままにせず、自分からコミュニケーションを取ることが必要なのだと学んだ。

今回のインターンシップでは、楽しいことだけではなく、戸惑ったり、自分自身について考えさせられたりする場面もあった。しかし、そうした経験があったからこそ、自分が仕事をする上で何を大切にしたいのか、また、これからどのような人になりたいのかを考えることができた。

今回学んだことを、単に「韓国で働いた経験」として終わらせるのではなく、これからの大学生活や就職活動、その先の仕事にも活かしていきたい。自分の考えを大切にしながらも、それを唯一の正解だと思い込まず、異なる考え方を持つ人とも互いに理解し合える人になりたい。そして、どのような環境に置かれても、その状況の中で自分にできることを考え、責任を持って行動できる大人になりたいと思う。