私は2017年10月27日から12月19日まで、
コリアプラザひろばでインターンをさせて頂きました。
元々、大学生時代に韓国へ交換留学をし、その時は江原道にある延世大学原州キャンパスに在学していたのですが、大学に日本人学生は全くと言っていいほどおらず、日本語も通じない環境で、本当にいろんな意味で濃い韓国生活を送ったと実感しています。大学の友人の中には、今まで日本人に会ったこともなければ、日本に行った事もなく、日本に全く興味がなかったと言う韓国人が驚くほど多く、私に会うまでは日本のことが嫌いだったと言う韓国人もいました。しかし、彼らは私と出会い、お互いのことを話合っていく中で、日本に対する感情が変化したと言います。日本について興味を持ち、初めて家族と日本に旅行へ行った友人や、日本語を勉強し始め、日本へ留学やワーキングホリデーに行った友人もおり、国境を越え、直接顔と顔を合わせて交流することによって、テレビやニュースなどで形成された固定観念や価値観が良い方向に変化することを痛感しました。私はこの留学で「直接的な交流」の重要性と必要性を学び、帰国後は大学の卒業論文でのテーマに設定し、日韓関係において、今後どのような「直接的な交流」の形が必要なのかということを自分なりに研究しました。
就職活動を無事終えた後、就職までの期間が6ヶ月ほどあったため、また韓国に行きたいと思い、大学卒業後また韓国へ渡航することに決めました。そして、ただ何もせずに日々を過ごすのではなく、自分の今まで勉強してきた知識を活かし、日韓関係改善に貢献できるような活動をしたいと思い、コリアプラザひろばのインターン募集に応募しました。
インターンとしての業務は多様にあり、この二ヶ月間さまざまな業務を任せて頂きました。KPOPや韓国文化、韓国語に興味のある日本の学生たちが韓国を訪問するKPOPキャンプの企画や、熊本の方々が韓国でホームステイを体験する熊本ホームステイキャンプの企画・同行、また韓国の学生たちが日本でボランティア活動やホームステイなどを体験する日本ワークキャンプの企画など、日韓交流を基盤においた活動に携わりました。時には住民センターで韓国の方々に日本語を教えたり、韓国の高校へ交換留学を希望する日本人学生の見学サポートなど、本当に二ヶ月間多くのことを経験させて頂きました。プログラムに参加してくださる方々は中高生や大学生が多く、業務を行ないながら、若い世代が活発に日韓交流を希望していることが頼もしく、プログラム内容を企画する際は彼らがまた韓国や日本に来たいと思ってもらえるようなプランを立てようと頑張りました。
特に印象に残っているのは、熊本ワークキャンプの同行で、韓方に興味のある方々を連れ、韓方が盛んな京東市場・ソウル薬令市場へ行った時のことです。そこで、ある韓方カフェに入ったのですが、そこのオーナーが「わざわざ日本からこのカフェに来てくれて本当にありがとう」と、たくさんおもてなしをしてくださり、帰るときは一緒に写真を撮り、涙ぐみながらハグをしてお別れをしました。参加者の皆さんも韓国の暖かい「情」を感じられた様で満足してくださり、本当に素敵な体験をしたと感じています。このように、ここで企画されている様々なプログラムは、普通の旅行ではなかなか味わえない体験が満載となっています。
韓国には日本人があまり行ったことのない場所がまだまだありますし、日本人と交流したことのない韓国人もたくさんいます。逆もまた然り。だからこそ、もっと日韓交流ができるプログラムを創り提供していくことが必要ですし、宣伝方法も対象に合わせて多様に変化させていくことが求められます。しかし最も必要なのは、こういった草の根交流を活発化させるための地道な努力を続けていくことだと思います。諦めず少しづつでも続けていけば、きっと大きな繋がりを生むと信じています。インターンは終わりましたが、私自身でも日韓関係に少しでも貢献できるよう、これからも積極的に活動していきたいと思います。