吉本朱里(早稲田大学)
期間:2019年5月29日~6月28日
アコピア初出勤の日。じめっとした暑さの中、地下鉄を間違え、遅刻しそうになりながらアコピアのカフェへと向かったのを覚えています。
駅から走ってきたせいか、カフェに着くと、胸が妙にそわそわしました。そうした不安な気持ちを抑え、カフェの重いガラス扉を開くと、そこには何人ものキラキラした女の子がいました。
おう、来るところ間違えたかもしれん…。私の心は一瞬でざわつき始めました。
その前の日。いつものようにメールの受信箱を確認すると、そこにはアコピアからの連絡が来ていました。明日は 通常のカフェ業務ではないとのこと。
そう、あの日は福岡GAの韓国オーディション同行だったのです。だから、あの朝はカフェに、韓国でデビューするという夢と目標を持つ、多くのかわいい子たちが集っていたのです。
オーディションに同行できると知ったとき、楽しそうだなぁと、内心うきうきしました。しかし、いざそのときが来ると、気が少し重くなってしまいました。そのはずも、人見知りな私は、インターン募集要項の“地味なデスク作業が多い”という点に惹かれて応募したのです。まさか自分がツアーに同行し、そのエネルギーに満ちた女の子たちのサポートをすることになるとは思いませんでしたし、できる自信もありませんでした。
ど、どうしよう…と貸切バスの一人席で、ゆらゆら揺らされながら今後の作戦を練るも、全くどうすれば良いか分かりませんでした。そしてぼーっとしているうちに、早速一つ目の芸能事務所に到着してしまいました。
そんな中、一人で浮かない顔をしてビル横の段差に腰を掛けていると、一人の女性が声をかけてくれました。そう、アコピアスタッフの渡辺さん!緊張せずにどんどん話しかけてね、とのこと。
そうか、私は周りがそうと感じ取るくらい緊張しているのか。夢をかけて韓国にやってきた子たちの方が、よほど緊張しているはずなのに、何をやっているんだ、私。むしろその子たちの緊張をほぐさなければならない立場なのに、情けない。
そうして、なんだかスタッフの一員としての責任感と、少しばかりの元気が出て、そのあとは周りの参加者や、海外インターンと話せるようになりました。そして私は、これからのインターン生活もハラハラとドキドキに満ち溢れるものになるであろうことを、わずかながらも、感じ取ることができました。
もともと家族からの影響で、幼い頃から料理や音楽、ドラマなどの韓国文化に興味があり、また、お仕事の体験をしてみたいという思いからこのインターンシップに応募しました。期間が一ヶ月ということもあり、あっという間に過ぎてしまいましたが、とても濃い経験 をすることができました。
また、アコピアは新しいことには恐れずに挑戦していく団体なので、業務内容が常に一緒ということはなく、とても刺激的でした。
前半はオーディション同行以外には、アコピアの広報活動やエクセルのデータ入力などの 事務作業が多かったのに対し、後半は夜のカフェライブの運営補助や一般のお客さんを対象としたドリンク販売、メールやSNSのダイレクトメッセージでのお問い合わせ対応など、直接お客さんと関わる機会が多かったです。
結果的に、アコピアでのインターンを通して、自分の苦手なことへの挑戦、今まで逢ったことのないような人との出会い、新しい言語(韓国語)の学習など、様々なことを経験することができました。
優しく指導して下さったアコピアのスタッフ方、いつも笑わせてくれた先輩、仕事をサポートしてくれた海外インターン、アコピアでの最後の一週間を共に過ごすことのできた日本人インターン、韓国語教室やカフェに来てくださったお客様、韓国語を一から教えてくださった先生方、アコピアのプログラムに参加して下さった(下さっている)方々、そして毎日お昼ご飯を買っていたセブン・イレブンの優しいおばちゃんに感謝をしています。一ヶ月間ありがとうございました。