玉井舜基 

(立教大学現代心理学部・校交換留学中)

 

2016年の9月からインターンとして働いている玉井舜基です。今年の2月から韓国の延世大学に交換留学生として約一年間滞在することになり、ちょうど語学力も伸び、余裕ができてきた9月からインターンをさせていただいています。もともと学校の授業以外にも課外活動をたくさん経験したいと考えており、またせっかく韓国語を学んでいるので、韓国語を生かしながらできるインターンを探していました。また日本に帰国した後、就職活動が始まるので海外でのインターンの経歴を得ることが出来るいい機会だと思いインターンを申請しました。

 

私がアジア希望キャンプ機構で主に活動できた3つのことを報告したいと思います。まず一つ目ですが、日本に関心を持っている韓国人学生を対象に、日本で奉仕活動、交流会、また日本文化体験をさせる「日本キャンプ」です。私自身韓国に住みながら、韓国の方と一緒の時間を過ごし、毎回新しい発見と驚きがあります。それは現地に行かなければ決して味わうことのできないことです。「日本キャンプ」では主に現地日本での活動を通して、観光では味わうことのできない体験をさせるプログラムです。私が韓国でしか体験することができなかった文化を感じれたように、当日参加する方々にも特別な日本文化体験をさせることができたらいいなという気持ちで仕事をさせていただきました。

 

冬の「日本キャンプ」は1月と2月に行われます。準備期間の4ヶ月は何をしていたのかというと、日本の団体と連絡を取り合いながら、奉仕活動と交流会の企画を考えたり、また当日の日程表の作成をするなどデスクワークが中心でした。一見地味な仕事ですが、準備期間が何より大切です。

 

私は今年の1月に長崎へ赴き、キャンプを進行しました。実際に韓国の高校生と大学生を連れて、多くの体験をさせました。大学訪問、清掃ボランティア、日韓交流会、着物体験、長崎ちゃんぽん作り、長崎平和公園で平和学習、温泉体験、ハウステンボスや日本三大夜景を見に行ったりもしました。参加者は多くのプログラムを通して多くの気づきがあったと言います。例えば長崎は日本の文化と西洋の文化、また中国の文化が混じり合う不思議な国である。清掃活動でゴミの少なさに驚き、またゴミを持ち帰る日本人の民度は高い。などと日本の良さに気づいてくれました。

 

さらに大学訪問の時や日韓交流会で知り合った日本人と連絡先を交換し合って、仲良く連絡しあっていた姿が印象的でした。交流会は長崎ちゃんぽん作りをしながら参加者は自然と会話しようとしていました。参加者の一人が会話表現集を持ってきて、頑張って会話をしようとする姿も印象的でした。言葉は意思疎通する上で大切な要素の一つですが、なんとか自分の気持ちを相手に伝えようとする気持ちが大切なのだと考えさせられました。 

次に「多文化共生」というプログラムにも参加させていただきました。これは韓国の中高生と一緒に国際ボランティアをするプログラムで、普段生活している中で決して会うことのできない韓国の中高生たちと交流する貴重な体験でした。ボランティアしながら彼らが将来どのようなことを考えているのか、学校生活はどのように送っているのかを知る機会になりました。私はこの「多文化共生」を通して特別に短期のアルバイトをする機会に恵まれました。アルバイトでは韓国に移住してきた移住民を模した人形を販売、または韓国の子供たちに人形作り体験をさせるものでした。私の韓国語がつたなく、苦労したこともありましたが、韓国の子供たちに少しでも国際的な雰囲気、「多文化」を感じさせることができたのだと思います。


最後に「熊本キャンプ」ですが、これは11月の下旬に行われたプログラムでして熊本から来られた方を韓国の名所を案内する同行リーダーを任されました。伝統韓屋村に案内して伝統的なお茶体験、景福宮にて韓服体験、ホームステイを通して参加者の方々は非常に満足した様子で帰られました。参加者の中には何度も訪れる人もいましたが、今回は特別な経験をさせていただいたということで、とても感謝されました。


これまでアジア希望キャンプでの活動を通して、文化交流の重要性を特に強く感じられました。現地を訪れなければ感じることの出来ないことはたくさんあります。日本と韓国、近い国同士、もっとお互いの理解を促すことができたら、これ以上やりがいのあるインターンはないと思います。

 

2016.12.6.