日本女子大学 文学部史学科

大川貴帆

 

 私は2019年8月21日から9月19日まで一か月間大学の夏休みを利用して韓国に来ました。

私は小学校中学校ではとにかく何事にもその時の全力を尽くしてそれがただの自己満足だったとしても結果を残すことをモットーにしていて高校に上がってからは毎日ダンスに励み今度は団体で全国大会で3位をとる大変さと精神を育てて頂きました。勉強がおろそかになっていたせいか大学受験に失敗してからはインカレサークルで遊んでいる自分がいました。3年になりサークルでは総務部につき運営を行いつつも今の自分がこの先どうしたいのかわからないままでした。

 

 そんな時小さい頃から家族と韓国の時代劇や高校ではダンスつながりでKPOPをダンスを勝手にコピーして踊っていたり大学に入ってからはドラマを見まくり登校時は常に韓国の歌手の歌を聴いたりと私の娯楽のほとんどが韓国に関することでした。

 何より一番好きな時間はカフェで韓国語参考書を進める時間でした。勉強するうちに駅で見るハングル表記の意味が分かるようになったりはしましたが会話にはまだ遠くどうにかして渡韓したいという気持ちが強くなりました。しかしもう周りは就活を始めていたので今更ただの語学留学では遅い思い、インターンシップを韓国ですることができる所を探し、アコピアを見つけました。

 

 

 私はソーシャルメディアブロードキャスティングチームに所属し、主にSNSでの広告活動やYouTube動画作成のための撮影を行いました。

 アコピアのインターンでは日本の会社の夏期インターンでは経験できなかっただろうと思う刺激ばかりの経験が出来ましたが、その中で一番記憶にあるのがVADオーディションの同行でした。私はそのKPOPオーディションの宣伝のための撮影係として同行しましたが、参加者はアメリカ、日本、フランス、ベトナムと国際色豊かで、常に英語、韓国語、日本語、ベトナム語が飛び交う不思議な3日間でした。午前中は韓国人の先生によるダンスレッスンの撮影から始まりますが韓国語が難しい日本人参加者やベトナム参加者も多く、その場にいたTOPIK2級レベルの私が今までのダンスの経験も生かして何とか通訳をすることになりました。その約一週間で自分の英語力の足りなさを痛感しましたが、英語が得意な同じ日本人インターンと協力しながら通訳を乗り切りました。しかし韓国語を使いたかった私にとってはとても刺激的で良い練習になりました。

 また、同行中に一番感じたのは国が違えば気持ちで通じることもありますが、やはり時間感覚や考え方も違うということでした。スケジュールがかなり詰め込まれている中で参加者全員を時間通りに移動させることは考えていたよりも難しく、スケジュール表と携帯片手に知らない韓国の街をダッシュするということも多々ありました。そんな時韓国に10年滞在の日本人社員の方や他のインターンたちは本当に頼もしく私もそうなりたいとおもうました。

 

 

 また一番貴重な経験だったことは日韓未来フォーラムの討論会に参加したこと、そしてただ参加しただけでなく日本人の代表として韓国人のプロの方とその代表歌を歌わせて頂いた事です。韓国に発つ数日前に日本で輸出規制問題のニュースが出てしまい、韓国では不買運動の看板が出されているという記事を見て大学の専攻の関係でその理由などを調べてはいましたが、実際に韓国の優秀な大学生や韓国に長く住んでいる日本人留学生と今後どうすべきか、そもそもの両国の問題点は何かについて話してみると想像していた民間や若い人達は寄り添おうとしていることが分かりました。しかし、この討論会にくる参加者たちの日本語レベル、日本人留学生の韓国語レベルがとても高く、自分が思っていることを理解してもらいまた聞き取ることがとても難しく、このインターン後自分もまた韓国に来て、語学堂に通ってもっと韓国語を伸ばしたいと強く思いました。また歌に関してはこのフォーラムの趣旨が詰まった歌詞を歌うため、正確な発音で歌うために直接芸能事務所に行きレッスンをさせて頂き、実際のスタジオで実際の歌手の方にアルバムを出すためにレコーディングして頂けたことは、一生の財産になったと思います。

 

 

 今回のインターンシップは広告の仕事が基本としてはありましたが、本当に毎日異なる様々な経験をさせていただきました。このインターンで学んだことは語学の他にもその時々で様々ありましたが、自身がなかろうがとにかくやるという考え方を学んだと思います。日本に帰っても韓国語と英語の勉強を続けてもう一度自分の力で来れるように準備したいと思っています。また、大変な時も常に一緒に仕事した同じインターンの同期や的確に助けて下さる社員の方がいなければ最後まで出来なかったと思います。本当にありがとうございました。