本千陽 (秋田国際教養大学)

インターン期間:2018.1.15~3.9

日本の大学では、学際的な教育の一部であるリベラルアーツ教育を受けています。リベラルアーツの定義は様々ですが、私はどのような環境に置かれても自分らしく生きることだと思っています。そのためには大学での講義やディスカッションだけでなく、実際に外の世界に出て経験を積むことが必要不可欠だと思ったので、アコピアインターンに応募しました。

 

アコピアインターンに応募した理由は二つあります。一つは、国際交流を推進する立場に立ってみたかったから。高校生の頃に参加者として国際交流事業に参加したことがあったので、今度はファシリテーターとして国際交流に携わってみたかったのです。

 

もう一つは、隣の国をこの目で見てみたかったから。外国ときいて多くの日本人がまず思い浮かべるのは欧米諸国ではないでしょうか。地球が小さくなっている現代において、まず隣の国がどんな国なのかを知りたい。それも観光ツアーや国際交流などといった外の人に向けたプログラムではなく、短期間でもいいから住んでみて、韓国の人たちがどんな生活を送っているのか知りたい。そう思って渡韓を決めました。 

 

アコピアインターンは無給なので、同じ就労でもアルバイトとは異なります。アルバイトの報酬は給金ですが、アコピアインターンの報酬は学びです。私がアコピアインターンで学んだことは、人と働くということと、NPOとはどのようなところなのかという具体的なイメージです。

 

人となにかをするというのは社会生活を営む上で不可欠なことで、そこには多少なりとも上下関係が存在します。社長は、「リーダーがチームメイトをやる気にさせる時に大切なことは、自分がやってほしいことをただ伝えるだけではなく、その仕事がこの活動が目指すもののどこに位置するのかという位置付けをすることが大事である」というようなことをおっしゃっていました。確かに、何をやらされているかわからないまま漫然と仕事をするよりも、自分がしていることがなんなのかわかっている方が張り合いが生まれます。これは、リーダーだけでなくチームメイト同士でも行えることです。人と働くとき、モチベーションを維持するために必要なことは、みんなが自分の仕事に誇りを持てる環境づくりだと気づきました。

 

 

NPOの具体的なイメージとは、NPOは一体なにを目指してなにをしているのかということです。NPOやNGOの理念は非常にあいまいで、このインターンに参加するまでは何をしているのかよくわからないなあと思っていました。しかし、ここのインターンに参加することで、アコピアがNPOのすべてだというわけではないと思いますが、NPOの中身を垣間見ることができました。あいまいな設立理念を事業を通して具体化していく過程や、non-profitという制約のなかで活動のためにお金を得る方法などを知ることができたことは大きな収穫だと思っています。

インターンをする上で大切なことは、positive mindset 、critical mindsetそしてreflective mindsetの3つのです。Positive mindsetとは、自分は何をやってもきっとうまくいく、何とかなる、と思うこと。critical mindsetとは、自分が今していること、信じているものは本当に正しいのか、別の側面から見たらどうなるのか、と考えること。そして、reflective mindsetとは、自分自身について振り返ることです。

海外に行くこと、そしてそこで生活することに恐怖を感じるかもしれません。言葉が通じなければ、なお不安かもしれません。しかし、何とかなるさ、とpositive mindset で新しい環境に飛び込み、新しいことに挑戦することはで得られることはたくさんあります。Critical mindsetは、仕事において非常に大切なことです。仕事においては、今の方法よりももっと効率的なやり方があるはずだ、もっと良い方法があるはずだ、という向上心の原動力となります。Reflective mindset とは、経験やそこから学んだことを振り返り、次につなげることです。Critical mindset で建てた仮説をpositive mindsetをもって実践し、reflective mindsetで考察し、次につなげる。これがインターンをする上で非常に大切なことだと思います。