日韓交流に積極的に携わりたい

東洋英和女学院大学 国際社会学部 鄭梨愛

 

  マンツーマン韓国語サポート

 

 私は2013年8月から2014年6月まで梨花女子大学校の交換学生として韓国に留学しに来ました。この1年間の留学を通して学んだことは、日本では決して経験・実感することのできないものであったと感じます。韓国での大学生活、韓国の人々と直接触れ合う体験を通して、韓国の文化・人間性・価値観などをを肌で感じることが出来ました。留学する前から韓国の文化や歴史に触れる機会を持っていましたが、これらのことは全て、家族や日本・在日の団体の提供する、「ウチ」のものから体験してきたものでした。祖国ではありますが、20年間生まれ育った日本を離れ、「ソト」である韓国側から実際の文化や人々に触れることが出来たことはとても良い勉強になりました。日本と韓国を両方の立場からとらえ、両国の架け橋になりたいという思いが留学を通して大きくなりました。帰国までの残り2ヶ月間、留学経験を活かせるようなインターン先を探している中で、コリアプラザひろばに出会いました。 

2014年6月から8月の2ヶ月間、コリアプラザひろばにてインターン生として働くことになり、私はマンツーマン韓国語サポートの運営を担当することになりました。これは、韓国に長期滞在されている日本人の方々を対象に無料マンツーマンで韓国語勉強と生活サポートをする韓国人のボランティア活動です。このボランティア活動は今年の6月から開始されましたが、すでに30人以上の韓国人講師がいらっしゃいます。大学生から定年を控えた方まで、男女とわず多くの方のご協力をいただいています。日本への関心が強く、日韓交流に携わりたいと志願された方がほとんどです。このような理由で日本人の方々に無償でサポートをしたいと言ってくださる韓国人の方々の熱心な姿に驚くとともに、私と同じように日韓交流に前向きに考えている方が多いことにも嬉しく感じました。私は韓国人講師の方々とサポートを必要となさる日本の方々のマッチングや講師の登録などの業務を行っていますが、このマンツーマンサポートの活動を通してより多くの日本人・韓国人の方々に充実した素晴らしい交流と学びを提供することができれば嬉しく思います。2ヶ月という短い期間ですが、このような運営に携われたことは私にとっても大きな学びです。残りの期間も責任をもって一生懸命頑張ります。 

 

日本には日本語ボランティア活動が多くあります。このマンツーマン韓国語サポートも日本語ボランティア活動を見習って開始されたものです。韓国には未だこのようなボランティアは少ないようですので、私達のこのマンツーマン韓国語サポートが定着し、またその他にも多くのボランティア団体の活動が広がれば良いなと思います。交流や協力を目的とした個人的な活動であっても、このようなボランティア活動が広がることは間違いなく日韓関係にプラスの影響を与えてくれると思います。

 

現在、そしてこれからこのマンツーマン韓国語サポートを受けている日本の方々にも、帰国後にぜひ日本で日韓交流のボランティア活動をしていただきたいです。ボランティアでの韓国人からの支援を日本に滞在する韓国人への支援という形で恩返しすることで日韓相互理解の繋がりを持つことができます。ホームページにも記載されている通り、「東京日本語ボランティアネットワーク(TNVN)」を訪問して具体的な相談、韓国人への日本語や生活サポートといった小さなことからで構いませんので、自主的に進んで行動していただければと思います。私自身も日本への帰国を控えた今、留学生活やインターン経験を活かして日韓交流に積極的に携わりたいと考えています。